国際貿易

日本の輸出額がもっとも大きい自動車は、アメリカへの輸出が圧倒的(あっとうてき)に多いの ですが、自動車を組み立てるために使う部品類は、アメリカへの輸出が一番多く、そのつぎに中国、タイ向けとなっています。これは、日系企業による、自動車 の現地生産が増えていることによります。エンジン(原動機)でも、1位、2位、3位が、アメリカ、中国、タイの順となっています。
鉄鋼(てっこう)は、韓国(かんこく)や中国向けの輸出が多く、これらの国の景気が良くビルや工場などの建設や自動車で使われています。
半導体(はんどうたい)等電子部品(IC等)、映像機器、通信機などの電気機器の輸出は、アメリカとドイツ以外はほとんどがアジアの国々向けです。ICは、パソコンやゲーム機器以外に自動車や冷蔵庫などいろいろな製品に幅広(はばひろ)く使われるようになり、それら製品の組み立てをアジア各国に製造拠点(せいぞうきょてん)を移した日系企業の工場などで請(う)け負(お)っていることから、ICをたくさん必要としているためです。また、アジアの国々が豊かになってきたことから、テレビなどの家電をはじめ、いろいろな電気製品などが売れていることも理由の一つです。
プラスチック、有機化合物などの「化学製品」の輸出も、アジア向けがほとんどです。これもICや自動車部品の理由と同じように、日本から輸出されたプラスチックなどがアジアの国々の日系企業の工場で製品に組み立てられて再輸出される、あるいは組み立てられた国々の中で販売されているからです。

【日本の主な輸出品と輸出先】

日本の主な輸出品と輸出先